SOMETHING FOR JOEY

1977年アメリカ映画 カラー 98分

監督 ルー・アントニオ

出演 ジェラルディン・ペイジ ジェラルド・S・オローリン マーク・シンガー ジェフリー・ライナス リンダ・ケルシー   ブライアン・ファレル キャスリーン・ベラー スティーヴ・グッテンバーグ

 

ペンシルバニア州のアパー・ダービィにあるジョン・キャパレッティ一家は、平凡な父(ジェラルド・S・オローリン)母(ジェラルディン・ペイジ)と4人の息子と1人の娘で平穏に暮らしていた。長男マーティ(ブライアン・ファレル)は、美しい妻ジョイス(リンダ・ケルシー)と結婚していて、次男のジョン(マーク・シンガー)は、大学のアメフトチームの選手。三男のマイケル(スティーヴ・グッテンバーグ)は高校3年生で、長女のジーン(キャスリーン・ベラー)は高校2年生。末っ子のジョーイは、11歳だった。幸せな一家だったが、ただ一つ問題があった。末っ子のジョーイが白血病に罹り、苦しんでいたのだ。ジョーイが白血病に罹った時、両親は医師から余命を告げられこのまま苦しみなく見送るか、あるいは、苦しい治療をするかの選択を迫られた。両親は、治療の道を選んだのだ。だが、その治療は、本当に辛いもの。そんなジョーイのただ一つの楽しみは、兄のジョンのフットボールの試合だった。毎週末、キャパレッティ一家は、ジョンの試合の応援に行っていた。ジョンは、どんどん力をつけ、チームのエースに成長していく。しかし、ある日突然、ジョーイは免疫不全の身体なのに水疱瘡に罹ったことから、意識不明の重体になってしまう……。

 

 

子供の頃からずっと、水曜ロードショーで毎年のように放映されていた映画です。これは実話です。難病の少年を描いた映画ですが、決してジメジメした映画ではありません。勿論、泣くところは沢山ありますが、最後とても爽やかな気持ちで見終われる映画です。

 

ナレーションは、長男の美しい妻ジョイス。これは、、昔は気づかなかったことです。家族のひとりの視点から描くのはよくあることですが、なかなか珍しいチョイスではないでしょうか。このキャパレッティ一家が、とても仲がよいんですよね。両親は仲良しだし、子供たちも大きくなっても、とても仲が良い。皆が、年の離れた弟ジョーイを可愛がっています。ジョーイが白血病に罹っていることは、みんな知っていますが、決して特別扱いしないんですね。ただ、勿論フォローするところは、しっかりフォローしています。

 

ジョーイを看護する時は、家を出た長男夫妻を含めた全員で介護します。大学に行っているジョンも、週末には戻ってきて介護にあたります。決して母親だけに負担をかけたりしない。まあ、これは大家族だから出来ることではありますが、家族が仲良くなければ出来ないでしょう。

 

両親役ふたりの演技が特に心に響きます。ジョーイが苦しがっているのを、この目で見ても、見ないふりをしなければならない母親。ジェラルディン・ペイジは、後に『バウンティフルへの旅』でアカデミー主演女優賞を貰っています。父親役のジェラルド・S・オローリンは、『頑固じいさん孫三人』のガス爺さんの近所に住む親友のカプランさん。馴染みの顔です。マーク・シンガーは、『V』でスターになったし、スターに成る前のスティーヴ・グッテンバーグも出ています。

 

ジョーイは、兄ジョンに誕生日プレゼントとして1試合で4つのタッチダウンをねだったり、かなりの無茶ぶりです。でも、ジョーイが可愛いから、お兄さんも許しちゃって頑張っちゃうんですよね。

 

本当に、毎年のように見ていた映画。DVD化してくれないでしょうか。最後は大いに泣きます。素晴らしい感動作です。

 

 

You Tubeで本編が見られます。日本語訳つきです。是非、感動の涙を流してください。